2013年5月1日水曜日

デンマークの科学的研究で、架空児童ポルノの所持は児童性的虐待の実行に繋がらないことが判明



陳情書の書き方(表現規制・2013年児童ポルノ禁止法改正案用)

「非行少年はどのように生み出されるか」
の記事も参考にしてください。



以下のサイトの記事の一部を引用させていただきました。詳しくは、以下のサイトを参照ください。


2012年12月23日(日) 架空児童ポルノの所持は児童性的虐待の実行に繋がるか

[]架空児童ポルノの所持は児童性的虐待の実行に繋がるか

 2012年夏にコペンハーゲンポスト紙において「科学研究で児童ポルノは無害と結論」という記事
http://cphpost.dk/news/national/report-cartoon-paedophilia-harmless
が載った件について詳しく調べようとしたのですが、日本語で読める詳しい解説はネット上には存在しなかったので自分で調べてみました。


 今回は実際に「児童ポルノは無害」と結論したデンマーク国法務省の報告書を見つけましたので、こうした研究が行われるに至った経緯と報告書の実物、および日本語訳をここに掲載したいと思います。

経緯
1.2010年6月、デンマーク国法務省が自国の性科学クリニック(Sexologisk Klinik)に対して、架空児童ポルノの所持等が人々を児童性的虐待行為へと導く可能性があるかどうかを明らかにするように要求した。

2.2010年9月、性科学クリニックは同業の機関や海外の専門家にコンタクトを取り、広範囲にわたる文献検索も行った結果、架空児童ポルノの所持が、児童性的虐待の実行につながるとする証拠は現在のところ存在しないと結論づけた。

3.性科学クリニックは架空の児童ポルノの流通と所持の禁止を延長する事は困難と考えられる、と結論した。

4.2012年、デンマーク議会はこの調査結果を根拠として架空の児童ポルノは違法なものでは無いと結論した。

5.コペンハーゲンポスト紙がこの件について報じ、世界が知るところとなった。

記事のアドレス:
http://cphpost.dk/news/national/report-cartoon-paedophilia-harmless
http://nyhederne.tv2.dk/article.php/id-52032032:klinik-tegnet-b%C3%B8rneporno-skader-ikke.html

6.日本でもこの件について報道された。

(7.このエントリにて報告書の日本語訳を掲載しました(現時点での経緯はここまでです))

(報告書(Chapter5.2)の日本語訳)
5.2. 児童ポルノアニメ
 児童ポルノ流通の犯罪化から後の所持の犯罪化については、当初から現在まで、流通及び所持には流通所持されている児童ポルノの製作時に児童が必然的に性的虐待を受けてしまうという事実が特に動機となってきた。

 流通及び所持の犯罪化を通じ、児童ポルノの製作時に発生する児童への性的虐待行為の要因を減らす等の方法により、児童ポルノ素材の需要の抑制をねらう事がこの目的である。

 児童ポルノの流通が児童性的虐待の拡大に影響を与えるかどうかに関する児童ポルノ犯罪化についての議論では、1980年の最初の犯罪化から現在に至るまで、常に2つの反対意見が存在してきた。

 一つめの見解では、児童ポルノの流通自体が実際の児童に対する性的虐待を促していると言われている。

 この見解によると、児童ポルノの流通自体が児童性的虐待に寄与してきたとされている(児童ポルノの製作とは無関係)。

 別の見解によれば、児童に性的魅力を感じる人々や実際に児童に暴行する可能性のある人々は、児童ポルノを使用する事をいくらかの性的嗜好のはけ口としており、
これにより全体的な児童に対する性的虐待が減少するとされていることから、児童ポルノの所持が実際の児童に対する性的虐待の誘因となる確率は低いとされている。

 性化学クリニック、そして訪問治療ネットワークは、刑法協議会での検討事項として扱われる架空児童ポルノに関する声明を発表した。

 この声明は、報告書の付録3として複製されている。

 この声明によると実写などと同等、またはほぼ同程度の写実的な描写がない架空児童ポルノの所持が、人々を児童に対する性的暴行に誘導する寄与因子となり得るという事を明らかにした学術研究はないとされている。

 さらにこの声明では、実際の児童のわいせつ画像の使用と児童性的虐待の関係性についての研究は、近年に なるまで広範囲で行なわれてはこなかったと結論づけている。

 過去の研究では、実在する児童のわいせつ画像の使用が児童性的虐待の寄与因子となり得るハイリスクグループの存在を示しているが、
このハイリスクグループ外の人々にとっては、実在する児童のわいせつ画像の使用自体が児童性的虐待につながる事は少ないであろうということを示している。

 この声明では、実写などと同等、またはほぼ同程度の写実的な描写のない架空児童ポルノの所持が、児童性的虐待の実行につながるとする証拠は現在のところ存在しないと結論づけている。

 刑法協議会は、現在の刑法235条内で児童ポルノに関し、18歳未満の実在する児童のわいせつな写真等に加えて、18歳未満であるように見える人々を複製写真とほぼ同じような視覚的表現で再現した架空の視覚的表現を同じく禁止していると指摘している。

 複製写真と完全に同等とみなされるコンピューター上で生成操作されるアニメーションは、既に児童ポルノの流通所持の禁止令により禁止されている。

 これは、実在の発行者の存在なくコンピューターで生成された表現、もしくは児童または成人のわいせつ画像等を使用した、画像処理が行なわれる事なく作成された架空児童ポルノに適用される。

 実在の児童を使った児童ポルノに極度に類似した架空児童ポルノは、児童ポルノ流通所持の禁止令により既に禁止されている。

 したがってこの禁止法には、第一印象からその使用目的と効果を考慮した際に、実際の児童を使用した児童ポルノに極度に類似していると考えられる架空児童ポルノは既に含まれている。

 さらに刑法協議会は、実際の児童の写真的描写に酷似していない架空児童ポルノの所持が、児童性的虐待の寄与因子になり得ると示唆表明している学術研究は存在しないと指摘している。

 この背景のもと、刑法協議会は実際の児童の実写的表現と酷似した描写が行なわれていないアニメ化された児童ポルノを含む既存の特定の架空児童ポルノ流通所持禁止法の延長について正当化することは困難であろうという見解を表明している。

 児童ポルノの流通の禁止、そして後の所持の禁止については、1980年から一貫して児童をあらゆる性的虐待から保護するという目的がある一方で、
この目的は例えば明示的に児童に対する性犯罪を空想させ、不快であるとも考えられることから、
社会共通の道徳性を守るものではないともされる。

 刑法協議会の見解では、社会の中のそのような倫理を保護するためだけにこの犯罪化を実現することは、非常に広範囲に及ぶ事であり、またこのような理由での物事の犯罪化は現在のデンマーク法律の下では行なわれていないとしている。

 例えばノルウェーとは対照的に、デンマークでは成人のみが出演する暴力的なポルノは禁止されていない。

 刑法協議会はまた、アニメ化された児童ポルノが児童性犯罪の明確な誘因となると判断された場合、そのような素材の公共への配布は刑法第136条第1項により、最高刑として罰金または懲役最大4年の刑罰が課せられるであろうと指摘している。

 結論として、このような背景の下、刑法協議会は現在の状態を大きく上回る数の児童ポルノアニメを禁止令に含める法律拡張を目的とする刑法第235条の変更は推奨していない。


(解説)
 簡潔に解説致します。
 「『架空児童ポルノの所持が、児童性的虐待の実行につながる』という事を示す根拠は現時点では存在しない」というものがこの報告書の最終的な結論です。
 少なくとも規制に足りるようなネガティブなデータはありません
(この報告書が元で「架空児童ポルノに違法性はない」という旨の立法をしたのですから)。


 重要なのは日本における規制推進派・反対派双方の干渉が困難な国の公的機関で研究が行われた事です。
事実上中立に近い立場の機関が各国の研究機関および研究者に支援を募って包括的な研究を行い、
因果関係についての調査結果が出され、
国家が承認した
という事実は非常に大きな意味を持つものだと考えられます。

 現時点(2012年12月)で自民党議員立法(衆法)の形で国会に 提出している改正案では架空児童ポルノと犯罪との因果関係について調査を行う事を前提としていますが、同じ目的の調査を公的な研究機関が先取りして行い、 結論が出ている形となります。

 公的研究機関が調査し、国家が承認した結果を無視したり歪めて受け取る事はできないはずですし、少なくともこれまでの研究に おいて「因果関係が存在する証拠がある」と強弁することは困難になりましたし、
以後の研究でデータを恣意的に用いて因果関係を強弁することも難しくなりました。

 この研究結果は科学的な調査であり、日本でも立法の際に根拠として使えるものです
(デンマーク議会が証拠として実際に採用しているものですので間違いないと思います)。

 規制推進派が創作物規制を行う為の大義名分が無くなりましたので、
次の国会以降で児童ポルノ法について審議する前に改正案から創作物規制項目を削除し、
実在児童の人権を守る方向にシフトさせるように動いて下さるよう、微力ながら自分も少し動く事にしました…
具体的には、以前から表現規制反対の活動している方々に、今回日本語訳した資料の一式をお渡しして拡散をお願い致しました。

 表現規制反対運動の関係者だけでなく、出版社・研究者・議員さんにも今回の件について拡散していただくようにお願い致しましたので、じきに各党派(与野党問わず)の議員さんの元へも届くと思われます。

 ここまで読んで下さった皆様には、宜しければTwitterブックマーク等で拡散して戴ければ幸いです。
若干長くなりましたが報告は以上です。
http://sightfree.blogspot.jp/2010/10/blog-post_31.html


【児童ポルノ禁止法】そしてみんな捕まった【単純所持処罰対象反対】


つくろう逆転裁判!~児童ポルノ規制法違反裁判~




(リンク集)
デンマークの科学研究により児童ポルノ漫画有害論が否定された
「児童ポルノ禁止法案」一部改正法案の概要
第288回:内閣府・「第2次児童ポルノ排除総合対策」(素案)に対するパブコメ募集(5月8日〆切)
自民党と公明党の児童ポルノ単純所持罪推進
児童ポルノ処罰法改正案に反対する日本弁護士連合会会長声明
2013年4月26日に公開された自民党・公明党の児童ポルノ単純所持罪に対するネット上の意見
児童ポルノ規制法の単純所持罪は性犯罪を増す逆効果

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