2015年10月27日火曜日

政権批判票が共産に流れている

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安保法成立後 初の県議選 政権批判票が共産に
2015年10月27日 東京新聞朝刊

 他国を武力で守る集団的自衛権を柱とした安全保障関連法の成立後、初の都道府県議選となった宮城県議選(定数59)。
自民党は7人が落選し、選挙前を四下回る27議席に。
目標とした単独過半数(30議席)を割った。
安保法や原発再稼働への反対を主張した共産党は倍増の8議席を得て、県議会第二党になった。
 (高山晶一、篠ケ瀬祐司)

 二十五日の選挙では、23選挙区に86人が立候補し、うち16選挙区で投票が行われた。
投票率は過去最低の40・03%(前回比1・66ポイント減)。
与党は安倍政権の経済政策の成果などを訴え、
野党は安保法や環太平洋連携協定(TPP)の問題点を指摘した。

 自民党は2011年の前回と比べれば一議席減。
前回選挙後に所属議員が増え、
今回は現職4人を含む7人が落選となった。
本紙の計算では、前回と比較可能な12選挙区(前回も自民候補が出て投票が行われた選挙区)の総得票は計2000票余り減った。

 逆に共産党は、候補者九人のうち落選は一人だけ。
前回と比較可能な7選挙区の総得票は計16000票余り増えた。
5選挙区で前回より順位が上がり、定数7と県内最多の青葉選挙区ではトップ当選した。

民主党は選挙前を2下回る5議席、
公明党は選挙前と同じ4議席。
社民党は3議席減で1議席、
維新の党は1議席減で1議席にとどまった。

 政府は安保法の影響を否定する。
菅義偉(すがよしひで)官房長官は26日の記者会見で
「(安保法の採決で反対した)社民、民主も大幅に議席を減らしたのが非常に印象的」
と強調。
政府高官は
「共産党の勢いは今に始まったことでなく(安保法成立前の)統一地方選でもはっきりしていた」
と述べた。

 共産党の山下芳生書記局長は
「安倍政権の暴走政治への強い怒りが示された」
と指摘。
民主党の枝野幸男幹事長は
「全体として与党に厳しい中で、(批判票を)うまく受けとめる候補が共産党に多かった」
と分析した。

 一方、25日投開票の千葉県袖ケ浦市長選で自民推薦の無所属新人が現職候補に敗れ、
奈良県橿原(かしはら)市長選でも自民、公明両党推薦の無所属新人が現職候補に敗れた。


http://www.realpolitics.jp/research/kyodo.html

(共同通信 2015/07/19)政党支持率は
自民党が31・9%で前回から5・1ポイント下落した。
民主党は11・2%で1・1ポイントの微増。
共産党7・3%、
公明党2・9%


(当ブログのコメント)
 沖縄県知事は、元々自民党出身ですが、共産党が支えています。安倍政権の不当性に対する国民の不満と有識者の不満を共産党が取り込んで、国民寄りの政治家を超党派で共産党が取り込む事に成功していると考えられます。
 集団的自衛権を行使させる安全保障関連法案を撤回する政権を作れる党は日本共産党であるという国民の信用を共産党が得ているのではないかとも考えます。

 共産党を嫌いな人は多いと考えます。また、ソ連が崩壊したので、共産党はもう時代遅れの旧い体質を持った党であると考える人も多いと考えます。
 今までも、共産党の支持率は、政権批判票が一時期共産党の支持率を上げ、しばらくすると、また共産党の支持率が下がるという繰り返しをして来たと思います。

 それから考えると、2015年10月25日の宮城県議会選挙は、政権批判票が共産党の支持票を押し上げたと考えます。それに対して他の野党の支持票が低下したのは、政権批判がいま一つハッキリしない、あるいは実行力の弱い野党政党に票を入れるよりは共産党に票を入れようとした有権者の判断があったのではないかと考えます。

 共産党は、今回の宮城県議会選挙の勝利におごらず、謙虚に、
「政権批判票が共産党の当選議員増をもたらした。」
と認識して欲しい。
 そう言わなくても、共産党が、
「安倍政権の暴走政治への強い怒りが示された」
と言っているので、十分に認識していると思います。

  このまま推移すれば、共産党の支持率は、 2017年に民主党を追い抜く可能性があります。
 共産党は、支持率が増えても、現状の穏健路線のままでいて欲しいと思います。 そのときに、共産党が1990年代までの社会党の役割を担うならば、日本の貧困を無くし日本の経済発展に貢献する政党になる可能性があると考えます。

 何故共産党の支持率が急上昇するのか、その理由を調べるため、現在の日本の政治の現状を簡単に見てみます。

(参考データ)日本の政治の結果の経済
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/Xlsdl.do?sinfid=000026271631
厚生労働省の毎月勤労統計調査の統計表一覧、季節調整済指数及び増減率11(実質賃金 季節調整済指数及び増減率、現金給与総額(5人以上))から(1月-3月)データを抽出


http://www.stat.go.jp/data/gousei/soku10/zuhyou/1s.xls
総務省統計局家計消費指数 結果表(平成22年基準)の、総世帯の家計消費指数のデータから、実質家計消費指数を抽出

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa14/index.html
「母子家庭の原因の離婚の原因は貧困」を参照)

2015年3月6日:ふつうは業績回復が先行し、その後に人件費は増加していく。ところが、現状ではそうなっていない。

2015年6月8日:安倍政権はこれでも派遣法を改悪するのか?派遣労働で貧困にあえぐ”普通の女性たち” 
http://www.jil.go.jp/press/documents/20150630.pdf

2014年02月10日11時52分
【日本の給与レベルは16年ぶりの低水準、アベノミクスが新たな壁に直面=アメリカのメディアが報道】
 米メディアはこのほど、日本の給与水準が低下し続けているため、給与の引き上げなどを通じてデフレの脱却を目指す「アベノミクス」が新たな壁に直面して いるとの見方を示した。また、多くの中小企業の賃上げが見送られている中、一部の大手企業のベースアップだけで4月の消費税引き上げの悪影響を解消できる かどうか現時点では不明だと指摘した。


(当ブログのコメント)
 アメリカのメディアの予想通り、2014年は、消費税の3%の引き上げを全く解消できずに、2014年度分の(5人以上職場の)実質現金賃金は、2013年度より3%低下し2010年の94.9%(1998年の88.3%)に下がった。

日本と中国の名目GDP(ドル換算)
http://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=NGDPD&c1=CN&c2=JP
http://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=NGDPD&s=1980&e=2015&c1=JP&c2=US&c3=&c4=&c5=&c6=

2014年11月19日
 海外メディアが相次いでアベノミクスを痛烈批判!タイム誌「消費税よりもアベノミクスそのものが失敗」「日本が景気後退入り」 

2014年12月1日
 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは2014年12月1日、日本の長期国債の格付けを「Aa3(ダブルAマイナスに相当)」から「A1(シングルAプラス)」へ1段階引き下げたと発表した。財政赤字削減目標の達成可能性に不確実性が高まったほか、デフレ圧力の下で成長戦略のタイミングと有効性に対する不確実性が高まったと判断した。
(これで、日本国債の格付けは中国国債や韓国国債やサウジアラビア国債よりも低くなった) 


2015年4月27日
 米格付け会社フィッチが、日本国債を格下げした。

◆円安で流出する日本の所得
円安の進行は、経済成長の観点からは成長率を押し下げる方向に働く。 

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