2015年7月25日土曜日

日本ペンクラブ声明 「本日の衆議院特別委員会での強行採決に抗議する」

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日本ペンクラブ声明 「本日の衆議院特別委員会での強行採決に抗議する」

 日本ペンクラブは、本日、衆議院特別委員会で強行採決された、安全保障法案に強く抗議し、全ての廃案を求める。
  集団的自衛権の行使が日本国憲法に違反することは自明である。私たちは、戦争にあくまでも反対する。

 2015年7月15日
  一般社団法人日本ペンクラブ
会長 浅田次郎 

演劇人ら安保法案に反対声明 106の劇団・団体が賛同
2015年7月30日

宮崎駿監督と美輪明宏さんが安保法案に反対
2015年7月13日

赤川次郎氏 安保法案へ怒りの告発
2015年7月25日


安全保障関連法案に反対する学者の会からの抗議声明

安全保障関連法案の衆議院特別委員会と本会議での強行採決に対する抗議声明
2015年7月20日

 7月15日衆議院特別委員会、翌16日本会議で、集団的自衛権の行使を容認することを中心とした安全保障関連法案が強行採決されたことに、
私たちは強い怒りをこめて抗議します。

 各種世論調査では、戦争法制としての本質をもつ安全保障関連法案に反対が多数となり、8割を超える大多数が今国会での成立は不必要としていた状況の中での強行採決は、
主権者としての国民の意思を踏みにじる立憲主義と民主主義の破壊です。

 首相自身が、法案に対する「国民の理解が進んでいない」ことを認めた直後の委員会採決強行は、
現政権が国民世論を無視した独裁政治であることを明確に示しています。

 衆議院憲法調査会で3人の憲法学者全員が安全保障関連法案は「違憲」だとし、
全国のほとんどの憲法学者が同じ見解を表明しているにもかかわらず、
今回の強行採決が行われたことは、現政権が学問と理性、そして知的な思考そのものを無視していることのあらわれです。

 戦後日本は憲法九条の下で、平和国家として存在しつづけてきました。政府の言う「安全保障環境の変化」を口実に、
武力行使ができるようにしようとしていますが、
戦後日本が一貫してきた、隣国との対話による外交に基づく信頼関係こそが、脅威を取り除いてきたのです。

 私たちが6月15日に表明した見解は、
多くの学者、大学人に共有され、
いくつもの大学で、学生と教職員が一体となった取り組みが行われました。
私たちは参議院での審議を注意深く見定めながら、立憲主義と民主主義を守り、
この法案を廃案にするために、国民とともに可能なあらゆる行動をしていきます。

2015年7月20日
安全保障関連法案に反対する学者の会


安全保障関連法案に反対する学者の会のアッピール
「戦争する国」へすすむ安全保障関連法案に反対します

 「戦争しない国」から「戦争する国」へ、戦後70年の今、私たちは重大な岐路に立っています。
安倍晋三政権は新法の「国際平和支援法」と10本の戦争関連法を改悪する「平和安全法制整備法案」を国会に提出し、審議が行われています。
これらの法案は、アメリカなど他国が海外で行う軍事行動に、日本の自衛隊が協力し加担していくものであり、憲法九条に違反しています。
私たちは憲法に基づき、国会が徹底審議をつくし、廃案とすることを強く求めます。

 法案は、
①日本が攻撃を受けていなくても他国が攻撃を受けて、政府が「存立危機事態」と判断すれば武力行使を可能にし、
②米軍等が行う戦争に、世界のどこへでも日本の自衛隊が出て行き、戦闘現場近くで「協力支援活動」をする、
③米軍等の「武器等防護」という理由で、平時から同盟軍として自衛隊が活動し、任務遂行のための武器使用を認めるものです。

 安倍首相の言う「武力行使は限定的なもの」であるどころか、自衛隊の武力行使を際限なく広げ、「専守防衛」の建前に反することになります。
武器を使用すれば、その場は交戦状態となり、憲法九条一項違反の「武力行使」となることは明らかです。
60年以上にわたって積み重ねられてきた「集団的自衛権の行使は憲法違反」という政府解釈を安倍政権が覆したことで、米国の侵略戦争に日本の自衛隊が参戦する可能性さえ生じます。
日本が戦争当事国となり、自衛隊が国際法違反の「侵略軍」となる危険性が現実のものとなります。

 私たちは、かつて日本が行った侵略戦争に、多くの学徒を戦地へ送ったという、大学の戦争協力の痛恨の歴史を担っています。
その歴史への深い反省から、憲法九条とともに歩み、世界平和の礎たらんと教育研究活動にたずさわり、再び戦争の惨禍を到来させないようにしてきました。
二度と再び、若者を戦地に送り、殺し殺される状況にさらすことを認めることはできません。

 私たちは、学問と良識の名において、違憲性のある安全保障関連法案が国会に提出され審議されていることに強く抗議し、それらの法案に断固として反対します。

2015年6月
安全保障関連法案に反対する学者の会

ノーベル賞の益川氏ら学者150人が安保法案強行採決に抗議声明

2015年7月20日
 「世論調査で反対多数の状況での強行採決は、国民の意思を踏みにじる立憲主義と民主主義の破壊」
 7月20日までに、安全保障関連法案に反対する学者の会の賛同者は学者1万1218人、市民2万2779人に上った。


安全保障関連法案に反対する立教人の会
 現在、国会では、安倍晋三政権が提出した「国際平和支援法」と 10 本の戦争関連法を改悪する「平和安全法制整備法案」が審議されており、衆議院平和安全法制特別委員会および衆議院本会議で採決・可決されました。

 これら安全保障関連法案は、
日本国憲法第 9 条 に違反するものであり、
日本を「戦争をしない国」から「戦争ができる国」へと変えようとするものです。
 安倍政権がこれを、十分に説明を果たさないまま審議を打ち切り、強行採決によって可決したことは、
日本の立憲主義と民主主義を破壊する行為です。

安全保障関連法案に反対する静岡大学有志の会が、『安全保障関連法案』の強行採決に抗議し、廃案を求める声明を提出
2015年7月24日

安保法案に反対する金沢大学の会
安全保障関連法案の強行採決に抗議し、その廃案を求めます。
2015年7月24日


安全保障関連法案に反対する明治学院有志による声明

中央大学教員・学生有志による安全保障関連法案に反対する会

安全保障関連法案に反対する一橋大学有志の会

 
安全保障関連法案に反対する恵泉からのアピール
2015年07月28日

安保法案に反対する広島大学人有志の声明
2015年07月23日


安保関連法案に反対する立命館有志の声明
2015年07月12日


安全保障関連法案に反対する札幌学院大学教職員
2015年07月11日

全日本教職員会議が、「戦争法案」の衆議院特別委員会での強行採決に強く抗議する声明を提出
2015 年7 月15 日


安全保障関連法案に反対する医療・介護・福祉関係者の会

真宗大谷派(東本願寺)が安全保障関連法案に強く反対する宗派声明発表
2015年5月21日

 このたび、国会に提出された「安全保障関連法案」に対し、真宗大谷派では5月21日、宗務総長名による宗派声明を発表しました。
日本国憲法の立憲の精神を遵守する政府を願う 
「正義と悪の対立を超えて」

 私たちの教団は、先の大戦において国家体制に追従し、戦争に積極的に協力して、多くの人々を死地に送り出した歴史をもっています。

その過ちを深く慙愧する教団として、このたび国会に提出された「安全保障関連法案」に対し、強く反対の意を表明いたします
そして、この日本と世界の行く末を深く案じ、憂慮されている人々の共感を結集して、あらためて「真の平和」の実現を、日本はもとより世界の人々に呼びかけたいと思います。

 私たちは、過去の幾多の戦争で言語に絶する悲惨な体験をいたしました。

それは何も日本に限るものではなく、世界中の人々に共通する悲惨な体験であります。
そして誰もが、戦争の悲惨さと愚かさを学んでいるはずであります。
けれども戦後70年間、この世界から国々の対立や戦火は消えることはありません。

 このような対立を生む根源は、すべて国家間の相互理解の欠如と、相手国への非難を正当化して正義を立てる、人間という存在の自我の問題であります。

自らを正義とし、他を悪とする。
これによって自らを苦しめ、他を苦しめ、互いに苦しめ合っているのが人間の悲しき有様ではないでしょうか。
仏の真実の智慧に照らされるとき、そこに顕(あき)らかにされる私ども人間の愚かな姿は、まことに慙愧に堪えないと言うほかありません。

 今般、このような愚かな戦争行為を再び可能とする憲法解釈や新しい立法が、「積極的平和主義」の言辞の下に、何ら躊躇もなく進められようとしています。

 そこで私は、いま、あらためて全ての方々に問いたいと思います。

 「私たちはこの事態を黙視していてよいのでしょうか」、
 「過去幾多の戦火で犠牲になられた幾千万の人々の深い悲しみと非戦平和の願いを踏みにじる愚行を繰り返してもよいのでしょうか」と。

 私は、仏の智慧に聞く真宗仏教者として、その人々の深い悲しみと大いなる願いの中から生み出された日本国憲法の立憲の精神を蹂躙する行為を、絶対に認めるわけにはまいりません。

これまで平和憲法の精神を貫いてきた日本の代表者には、
国、人種、民族、文化、宗教などの差異を超えて、人と人が水平に出あい、互いに尊重しあえる「真の平和」を、
武力に頼るのではなく、積極的な対話によって実現することを世界の人々に強く提唱されるよう、求めます。  

2015年5月21日
 真宗大谷派(東本願寺)宗務総長 里雄康意


宗教者九条の和、「戦争法案」に抗議声明
2015年6月16日
 キリスト教や仏教などの平和運動団体「宗教者九条の和」は16日午後、参議院議員会館で、

「武力で平和はつくれない 戦争法制反対! いのちと憲法9条を守ろう!『宗教者祈念集会』」を開催した。
 80人以上(主催者発表)の参加者は、現在国会で審議中の安保関連法案が憲法違反の「戦争法案」だとし、
撤回を求める抗議声明を採択した。

憲法違反の「戦争法案」は撤回してください!
武力で平和はつくれない
「宗教者九条の和」抗議声明


 6月4日の衆議院憲法審査会で、

3人の憲法学者が、自民党推薦の参考人を含む全員、集団的自衛権行使容認の安全保障関連法案を「違憲」と批判したことに対し、
安倍政権は9日、1959年の「砂川事件」の最高裁判例を持ち出し、
「必要な自衛の措置を憲法は禁じていない」の一節を無理矢理こじつけ、
他国での戦闘参加を「合憲」と主張、強行突破を目論んでいます。

 しかし、砂川事件の判決は集団的自衛権にふれるものではない、とは憲法学者の等しく解説していることであり、

内閣法制局でさえも、
「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」(1972年の政府見解)
と発表しています。
それを「整合性はとれている」と臆面もなく主張している政府・与党は狂っているとしか言いようがありません。

 NHKをはじめ、いずれの世論調査でも、本法案には反対が圧倒的多数を占めています。

政府・与党の国会審議に対する不誠実な態度を国民は理解しています。
国民はもはや、政府・与党を信頼せず、政府の権威は失墜するでしょう。
軽率にも国会に問う前にアメリカで約束してきてしまった、そのツケが回ってきているのであります。
安倍首相の面子のために、日本国を危機におとしいれることはできません。

 私たち「宗教者九条の和」は、「いのちを守る」の一点共同で、教団・教派を越えて団結し、

宗教者として、「殺すな、殺させるな」の良心に従って、
この戦争法案は日本国憲法を破壊するものであり、
戦後70年の平和の歩みを放棄するものであると、
徹底して抗議活動を続けてきました。

 「戦争法案」を撤回しないのならば、

安倍首相の退陣を求めざるを得ません。
宗教者の責任と使命から、この戦後最悪の暴挙に全力をあげて阻止することを決意し、重ねて撤回を要求いたします。

 いのちを第一と信じ、今を生きる宗教者として、

平和への祈りと行動をあきらめずに続け、
その光を絶やすことなく伝えていくことを心から願い、
「殺し殺される」戦争法案の廃案を求め、
大勢の国民各層の方々と共に力を尽くしてまいります。
2015年6月16日

「特定秘密保護法に反対する牧師の会」が、安保法制特別委員会の委員長・理事と維新の党の委員、維新の党の衆議院議員全員に、安全保障法に反対する要請書を送付
2015年6月17日

日本弁護士連合会の、安全保障法制等の法案に反対する声明
2015年(平成27年)5月29日

 戦後70年を迎えた今、平和と人権及び立憲主義はかつてない危機に瀕している。

 政府は、2014年7月1日に集団的自衛権の行使容認等を内容とする閣議決定を行い、これを受けて現在、安全保障法制や自衛隊の海外活動等に関連する法制を大きく改変する法案を国会に提出している。

これは、日本国憲法前文及び第9条が規定する恒久平和主義に反し、
戦争をしない平和国家としての日本の国の在り方を根本から変えるものであり、
立法により事実上の改憲を行おうとするものであるから、立憲主義にも反している。

 先の大戦は国内外で多くの戦争被害者を生んだ。日本はアジア・太平洋地域への侵略により、同地域の多くの人々に重大かつ深刻な被害を与えた。

また、日本軍の多くの兵士や関係者も死傷し、国内では沖縄における地上戦、広島・長崎への原爆投下、大空襲等により、膨大な数の人々が被害を受けた。

 戦争は最大の人権侵害であり、人権は平和の下でこそ守ることができる。

 これは、先の大戦の余りにも大きく痛ましい犠牲に対する真摯な反省と、そこから得た痛切な教訓であり、この反省と教訓を胸に私たちの国は戦後の歴史を歩んできた。

 憲法前文及び第9条が規定する徹底した恒久平和主義は、この悲惨な戦争の加害と被害を経験した日本国民の願いであり、

日本は二度と戦争を行わないという世界に向けた不戦の誓いの表明である。
これまでも幾度か憲法第9条を改正しようとする動きがあった中で、今日に至るまで恒久平和主義を堅持してきたことが、アジアのみならず世界の人々の平和国家日本への信頼を育んできた。

 ところが、戦後70年を迎え、日本国憲法の恒久平和主義に、今大きな危機が迫っている。

 今般、国会に提出された安全保障法制を改変する法案は、憲法上許されない集団的自衛権の行使を容認するものであり、

憲法第9条に真正面から違反する。

 また、自衛隊の海外活動等に関連する法制を改変する法案は、

自衛隊を海外のあらゆる地域へ、しかも「現に戦闘行為を行っている現場」以外であれば戦闘地域を含めどこにでも派遣し、
弾薬・燃料等の軍事物資を米国及び他国軍隊に補給することを可能とするものである。
これは外国で戦争をしている他国軍隊の武力行使に対する積極的協力であり、
他国軍隊の武力行使と一体となり当該戦争に参加するに等しいものであって、憲法第9条に明らかに違反する。
また、このような戦争をしている他国軍隊への積極的協力は、
相手側からの武力攻撃を誘発し、
我が国が外国での武力紛争に巻き込まれる危険を伴い、
現場の自衛官は、武器を使用して他国の人々を殺傷する立場に追い込まれ、
自らが殺傷される危険に直面する。
全世界の国民が平和的生存権を有することを確認し、
国際紛争を解決する手段として戦争と武力行使を永久に放棄し、
戦力の保持を禁じ、交戦権を否認している日本国憲法の下で、
このような事態を起こしかねない法制への改変は到底許されない。

 このように、最高規範である憲法の恒久平和主義に反する極めて重大な問題であるにもかかわらず、

主権者である国民に対して十分な説明が行われないまま、2014年7月1日に閣議決定がなされ、
それを受けた与党協議を経た安全保障法制等を改変する法案が第189回国会に提出されたが、
米国との間で「日米防衛協力のための指針」の見直しが先行して合意された。
政府の方針が、主権者への不十分な説明のまま、対外的に決定され、
憲法改正手続を経ることなく、法律の制定、改廃によって憲法第9条の改変が事実上進められようとしている。
これは立憲主義に反するものであり、到底容認することができない。

 戦前、弁護士会は、言論・表現の自由が失われていく中、戦争の開始と拡大に対し反対を徹底して貫くことができなかった。

戦後、弁護士及び弁護士会には弁護士法第1条の「基本的人権を擁護し、社会正義を実現する」という使命が与えられた。
この使命は、国民からの期待と信頼に応えるものであり、
今、弁護士及び弁護士会が「基本的人権を擁護し、
社会正義を実現する」という立場から意見を述べ行動しなければ、
弁護士及び弁護士会は、先の大戦への真摯な反省と、そこから得た痛切な教訓を生かせないことになる。

 私たちは、1950年の第1回定期総会(広島市)に引き続いて開催された平和大会において、

日本国憲法の戦争放棄の崇高な精神を徹底して、
平和な世界の実現を期することを宣言した。
私たちはこの決意を思い起こし、
憲法の恒久平和主義や基本的人権の保障及び立憲主義を守り抜くために、
集団的自衛権の行使等を容認し自衛隊を海外に派遣して他国軍隊の武力行使を支援する活動等を認める、今般の安全保障法制等を改変する法案に強く反対するとともに、
平和と人権、そして立憲主義を守る活動に国民と共に全力を挙げて取り組む。
 

 以上のとおり宣言する。
2015年(平成27年)5月29日
日本弁護士連合会


安全保障関連法案の衆議院強行採決に抗議し、同法案の撤回・廃案を強く求める東京弁護士会会長声明
2015年07月16日


安全保障関連法案に反対し,衆議院本会議における強行採決に抗議する長野県弁護士会声明
2015年(平成27年)7月16日

安全保障関連法案に強く反対する岐阜弁護士会総会決議
2015年5月25日


安全保障関連法制の改正に反対する島根弁護士会会長声明
2015年6月12日

安全保障関連法案(安保法制)に、徳島弁護士会が反対

富山県弁護士会が集団的自衛権行使容認に反対し、安全保障法制関連法案の廃案を求める決議
2015年7月8日


ニューヨーク・タイムズが、社説を通してロスチャイルドの「安倍政権は退陣せよ」というメッセージを伝える
2015年7月20日

安保法案、全国の地方議会から意見書相次ぐ あなたの街は「賛成」?「反対」?

集団的自衛権、群馬大学生が賛否の意見の授業を聞いた後に賛否の投票をした結果、「反対」が「賛成」の3倍以上になった
2015年7月16日
 

「安保関連法案」に反対する声明を発表した大学の一覧

【北海道】
札幌学院大学… 安全保障関連法案に反対する札幌学院大学教職員有志
北海道教育大学釧路校… 安保法制に反対する釧教大有志の会

【岩手県】
岩手県…「安全保障関連法案の廃案を求めるアピール」記者発表(「朝日新聞」7/16付)

【茨城県】
茨城大学…安全保障法制に反対する茨城大学有志の会(「東京新聞」7月23日付)

【東京都】
東京大学… 「安保法案 東京大学人緊急抗議集会・アピール」実行委員会
東京学芸大学… 安保法制に反対する東京学芸大学教員有志の会
東京農工大学… 「安全保障関連法案」に反対する東京農工大学有志
早稲田大学… 安全保障関連法案の廃案を求める早稲田大学有志の会
明治学院大学… 安全保障関連法案に反対する明治学院有志
法政大学… 憲法を考える法政大学教職員の会
立教大学… 安全保障関連法案に反対する立教人の会
国際基督教大学… 有志声明「衆院での強行採決に抗議し、安保法案の撤回を求める」(「憲法研究者共同ブログ」)
中央大学… 中央大学教員・学生有志による安全保障関連法案に反対する会
和光大学… 和光大学教員有志「政府提出の「安全保障関連法案」に反対し、廃案を求める声明」
一橋大学… 安全保障関連法案に反対する一橋大学有志の会
武蔵大学… 武蔵大学教員有志
恵泉女学園大学… 「安全保障関連法案に反対する恵泉からのアピール」(学長 川島堅二 教職員有志一同)
大東文化大学… 「安全保障関連法案」に反対する大東文化大学関係者有志

【埼玉県】
獨協大学… 「安全保障」関連法案の強行採決に抗議し、 同法案の廃案を求める獨協大学教職員有志の声明

【千葉県】
千葉大学… 研究者有志が緊急シンポジウム開催(「東京新聞」7月25日付)

【長野県】
信州大学… 「安全保障関連法案の撤回を求める信州大学人の会」結成(「中日新聞」7月16日付)
長野大学… 「安全保障関連法案に反対する長野大学教職員有志アピール」発表(「憲法研究者共同ブログ」)

【新潟県】
新潟大学… 新潟大学9条の会「戦争法案に反対する緊急講演会」開催(7月23日)

【静岡県】
静岡大学… 「安全保障関連法案」に反対する静岡大学有志の会(「憲法研究者共同ブログ」)

【愛知県】
日本福祉大学… 「すべての構成員への呼びかけ」発表(7月11日)
愛知教育大学… 「安保法案」の廃案を求める愛知教育大学 大学人
名古屋大学… 戦争法案に反対する名古屋大学人の会
名古屋学院大学… 「安全保障関連法案に反対する声明」(名古屋学院大学平和学研究会)

【岐阜県】
岐阜経済大学… 安全保障関連法案に反対する岐阜経済大学有志の会
岐阜大学… 「安全保障関連法案」に反対する岐阜大学関係者有志
情報科学芸術大学院大学… 明日の文化を考えるIAMASピープル 情報科学芸術大学院大学教職員有志

【石川県】
金沢大学… 安保法案に反対する金沢大学の会

【京都府】
京都大学… 自由と平和のための京大有志の会
立命館大学法学部… 安保関連法案に対する専門家の違憲論を尊重し、法案の撤回を求める立命館大学法学部・法務研究科教員有志声明(憲法研究者共同ブログ)
立命館大学… 安保関連法案に反対する立命館有志の声明
龍谷大学… All Ryukoku Anti War
同志社大学… 安保法案の成立に反対する同志社大学教職員有志 報道:安保法案の成立に反対する同志社大学教職員有志
佛教大学… 安全保障関連法案の廃案を求める佛教大学教職員有志
京都府立大学… 安全保障関連法案の廃案を求める京都府立大学学生・教職員集会アピール(7月16日)
京都橘大学… 戦争法案に反対する京都橘大学有志

【大阪府】
大阪大学… 安保法案の廃案を求める大阪大学人の会
大阪市立大学… 安全保障関連法案に反対する大阪市立大学教職員有志の会

【兵庫県】
神戸大学… 安全保障関連法案に反対する神戸大学緊急集会

【広島県】
広島大学… 安保法案に反対する広島大学人有志の会

【山口県】
山口大学… 「平和安全法制」に関する 山口大学関係者の意見表明

【島根県】
島根大学… 安保関連法案のすみやかな廃案を求める島根大学大学人アピール 報道:安保関連法案のすみやかな廃案を求める島根大学大学人アピール

【愛媛県】
愛媛大学… 安保法制に反対する愛媛の学者・文化人の会討論会(「愛媛新聞7月8日付)

【福岡県】
九州大学… 九州大学教員有志の緊急シンポジウム「『安保法案』とアカデミア」を開催予定(「毎日新聞」7月26日付)
西南学院大学… 市民社会フォーラム「安保関連法案に反対し、衆議院本会議における強行採決に抗議する西南学院大学教員有志の声明」 


 これらの社会の動きは、1921年頃の日本に似ているので、今後、安倍政権がどの様な動きをしていくか、歴史を見てみます。

-日本の、「科学を論じないしきたり」の歴史的背景-
戦時体制下における教育思潮
から引用。
 


1917年(大正6年)から1918年(大正7年):
 第一次大戦
(~1918年)の好況に社会の一部は潤いながらも、
米をはじ めとした物価は高騰を続けた。
米騒動(1918年)小作争議(1922年~)労働争議(1921年3万人の争議)(1922年~)

など、
社会全体が大きな動揺をしていた。
 また、河上肇の個人雑誌『社会問題研究』や山川 均等の『社会主義研究』等により社会主義運動が活発化した。


(当ブログのコメント)江戸時代では、百姓一揆を弾圧し首謀者を見せしめに処刑していたが、大正時代の政府は小作争議に対しては、問題を根本的に改善する農地改革の知恵を出した。
 しかし、労働争議に対処する知恵は出さなかったように思います。

1923年に、日本共産党の大検挙。
1924年、全国高校で、社旗禁圧・暴圧反対運動。
1925年、一高・三高の研究会解散命令に対する学連の抗議運動。

1925(大正14)年、政府は大正中期以降の反体制運動の高揚に対して,普通選挙法と治安維持法を制定した。
治安維持法制定当時、政府は「慎重に運用」「一般国民とは関係ない」と説明した。


1925年末から1926年初め、京大生を中心とする治安維持法・出版法違反事件がおきた。

1927年:日本での「金融恐慌」

1928年6月には,治安椎持法が改正された。
---------補足-----------
・1928年の治安維持法の改正の趣旨
 この時の改正は2つの目的を持っていました。
①一つは結社罪の最高刑を死刑としたこと*2
②もう一つは目的遂行罪(結社に加入していなくても、国体変革等を目指す結社の目的に寄与する行動を罰するもの)の設定でした。
 特に後者について、改正後に拡大適用されて猛威を振るうことになります。

 この改正(改悪)は、政権や公安警察にとって不都合なあらゆる現象・行動を治安維持法違反にしたという意味を持つ
---------補足おわり------
 
第1の思想弾圧事件(3.15事件)

 1928年3月15日:第一回普選(1928年2月)での無産政党(共産党)の進出に脅威を持った政府は,選挙直後の3月15日,全国いっせいに日本共産党・労農党・労働組合評議会・無産青年同盟の関係者を多数検挙し,さらに労農党以下3団体の解散を命じた。(3.15事件)
(逮捕者の中に学生150名が含まれていた)


治安維持法違反被疑者の弁護人も逮捕される
 3・15事件の弁護人のリーダー格となった布施辰治は、大阪地方裁判所での弁護活動が「弁護士の体面を汚したもの」とされ、弁護士資格を剥奪された。
 さらに、1933年(昭和8年)9月13日、布施や上村進などの三・一五事件、四・一六事件の弁護士が逮捕され、前後して他の弁護士も逮捕された。
 日本労農弁護士団事件》1933年9月~11月,日本労農弁護士団に属する左派系弁護士30人が検挙された。
 その結果、治安維持法被疑者への弁護は思想的に無縁とされた弁護人しか認められなくなり、1941年の法改正では、司法大臣の指定した官選弁護人しか認められなくなった。

1928年7月には,内務省に保安課が新設され,思想取締まりにあたる特別高等警察を全国に設置し,憲兵隊に思想係を設置するなど,その権力は思想にまで介入することになり,反体制運動への弾圧が強化されたのであった。

1928(昭和3)年12月1日,政府は教学振興・国体観念養成を声明して,「思想善導(青少年健全育成)」への方向で,翌29年8月に,文部省は教化総動員の運動を企画し,これを全国的規模で推進した。

(当ブログのコメント:思想善導は、現代の日本の青少年健全育成に対応する概念です。)


  この教化総動員を打ち出すにあたって,文部官僚の危機感は,思想国難,経済困難として表現されている。 教化総動員は,田中内閣に変わって,1929(昭和4)年7月に成立した浜口民政党内閣の施政方針にしたがうことになった。 それは、 一方で,共産党以下反体制運動を抑圧し, 他方で,金融恐慌後の経済危機を克服しようとする, 資本の産業合理化を支援する経済緊縮政策を援助するために, 政府(権力)の支配下にある全官僚・団体の機構を総動員して展開した一大教化運動であった。

★1928年に、文部省内に学生課(後の1934年の「思想局」の前身)を設置し、組織的に学生の思想を取り締まった。
その業務は:
「一 内外における社会思想の調査研究に関すること」
「二 学生生徒の思想の調査研究に関すること」
「三 学生生徒の思想的運動に関すること」
「四 その他、思想問題に関する調査研究に関すること」
であった。

1929年3月:国会議員の山本宣治(死後に共産党員に加えられる)が、国会で思想善導(「青少年健全育成」に対応する)について質問した後の3月5日に暗殺された。

(当ブログのコメント:思想善導は、現代の日本の青少年健全育成に対応する概念です。

 また、戦後の日本政府は、(弾圧した国民の復讐を恐れ)、日本占領軍に逆らってでも治安維持法を守ろうとした
(1945年10月4日、GHQから治安維持法の廃止を要求された東久邇内閣は、それを拒絶し総辞職した)
 しかし、戦後にアメリカから与えられた民主主義体制によって日本の治安が良好に保たれたので、
戦前の治安維持法も、共産主義者の暗殺行為も、思想善導も必要無かった。)

第2の思想弾圧事件(4.16事件)

1929 S(4)4.16事件
・3.15の思想弾圧後に再度、全国規模で全国一斉検挙 700名検挙
 報道禁止されていた
・知識階級の子弟が多く支配者層はショック
・共産党にとっては壊滅的な打撃 活動は以後地下にもぐる
・日本軍の山東出兵反対運動主流派逮捕される
・1929.11.5 新聞報道を解除し「共産党事件」と発表
・幹部党員には無期懲役などの重い刑

1929年に、文部省内の学生課を学生部に昇格させ(後の1934年の「思想局」の前身)、学生の思想の取り締まりを強化した。

1930年:世界恐慌(1929)の影響により、日本が「昭和恐慌」に入り経済が危機的状況に陥る。

1931(昭和6)年:満州事変

第3の思想弾圧事件(司法官赤化事件)

1932年:司法官赤化事件:
 1932年11月12日、東京地方裁判所の判事・尾崎陞が日本共産党員であるとして、治安維持法違反により同地裁の書記4人とともに逮捕された
翌1933年2月から3月にかけては 
長崎地方裁判所の判事と雇員各1人
札幌地方裁判所の判事1人
山形地方裁判所鶴岡支部の判事と書記各1人
も相次いで逮捕された
 逮捕された9人の容疑内容はいずれも
「研究会を開いた」「カンパに応じた」「連絡を取り合った」
などの行為だったが、
日本共産党の目的遂行のためにおこなった行為とみなされ、全員が有罪判決を受けた。
(これらの行為は、政権や公安警察にとって不都合なあらゆる現象・行動を罰する治安維持法の逮捕要件を満足する

第4の思想弾圧事件((長野県と)全国教員赤化事件)

1933年 2月4日:
 長野県で教員が思想問題で多数(66校、230名)検挙される(長野県教員赤化事件)。
 この事件を契機に、全国各地で同様の弾圧が行なわれ、1933年12月までに岩手県、福島県、香川県、群馬県、茨城県、福岡県、青森県、兵庫県、熊本県、沖縄県で多数の教員が検挙された。

第5の思想弾圧事件(滝川事件)
1933年:滝川事件
 1933年3月になり共産党員およびその同調者とされた裁判官・裁判所職員が検挙される「司法官赤化事件」が起こった。
 この事件をきっかけに、5月26日、文部省は文官分限令により
京都帝国大学法学部の滝川幸辰教授の休職処分を強行した。
滝川の休職処分と同時に、京大法学部は教授31名から副手に至る全教官が辞表を提出して抗議の意思を示した。


1934年に、 
(1)文部省の学生部(1928年に設置した学生課)を「思想局」へ昇格させた。
(2) 国民精神文化研究所が、文部省の直轄する研究所として発足した。
 これらが教学思想を確立するための活動を開始させることとなった。

1936年に設置された「日本諸学振興委員会」が,学問領域の全般にわたって「日本学」の方向を打ち出し,
1937年3月には思想局(1928年の学生課)から『国体の本義』7)が発行されて、教学刷新の基準が明確にされた。

1937(昭和12)年7月には,すでに,教学刷新の中心機関である思想局(1928年の学生課)が、文部省外局「教学局」に昇格され,学問研究に対する統制の中枢をなした。

(当ブログのコメント: この 教学局は、1937年に開始された、「国民精神総動員」運動の名のもとに先の教化総動員を再編成した大規模な日本精神発揚の教化運動を推進する中心であり、教化運動を計画する本部です。安倍内閣を支配している「日本会議」は、この、「大規模な日本精神発揚の教化運動」を理想としていると推察します。)

1999年1月31日、元在特会幹部の増木重夫が事務局長をする「教育再生・地方議員百人と市民の会(百人の会)」が増木らによって設立された。
産経新聞が主導した新しい歴史教科書をつくる会の運動と連動した動きである。
山谷えり子が(実質的に筆頭の)顧問をつとめた。
(増木氏は「山谷えり子氏とは十五年ほど前に、(百人の会の)顧問をお願いしてからの付き合い」としている。)

 http://matome.naver.jp/odai/2141112838210565301
2009年8月17日撮影、増木重夫元在特会関西支部長(左)と笑顔で写真を撮る安倍晋三(サイトより。現在は削除済)

1937(昭和12)年の第一次近衛内閣時代には,日中戦争の開始(同年7月7日)という国際的危機にあって, 国民精神総動員」運動の名のもとに,先の教化総動員を再編成して,大規模な日本精神発揚の教化運動が展開されることになる。 戦争開始直後の8月24日に,閣議で『国民精神総動員実施要綱』6)が決定され,内務・文部両省を中心に運動が推進された。

(当ブログのコメント:安倍内閣が、閣議で『集団的自衛権』を決定したことが、この戦前のやり方に似ている)

この運動には, 全国神職会・全国市長会・帝国在郷軍人会の他,労働組合組織など多数の団体が参加し,

(当ブログのコメント:「日本会議」はこの運動と同じく、神職会と軍人会から構成されていますね)

近衛内閣は,その運動目標として,挙匡一致・尽忠報国・堅忍持久を掲げ,国体観念の宣伝,注入に努めた。

 さらに,部落・町会・隣組など隣保組織まで行政組織の末端に組入れて,上意下達の道筋を確立しようとした。
 
 1938(昭和13)年には,地方道府県の国民精神総動員実行委員会が活動し,地方官僚を中核に殆ど全団体の代表者を網羅した委員会の主導によって,
懇談会・講演会・映画会の開催,
ポスター・パンフレット・ビラの配布,
新聞・公報・ラジオ放送などによる宣伝,
また,祈願祭の執行,
奉公歌歌詞募集・寄金募集など,
その他,強調週間の実施などの諸行事が推進されたのであった。
 
 1939(昭和14)年4月,平沼内閣時代に,
国民精神総動員委員会第二回総会は,
「国民精神総動員新展開の基本方針」 を決定した。

平沼内閣のもとに,荒木貞夫大将を文相に置いたが, その主導で,
総理大臣直轄の委員会と地方府県の主務課の設置によって, 右翼団体を始めとし,その他の教化団体と行政系統とを駆使して, 皇道主義・一君万民思想の普及に徹することになった。
 1940(昭和15)年の第二次近衛内閣に至り,先の総動員本部は解散されて,生活組織を基礎に全国民を対象とする大政翼賛会の組織による運動が実施されることになった。

・・・
 1937(昭和12)年7月には,すでに,教学刷新の中心機関である教学局(1928年の学生課)が文部省外局として設置され,学問研究に対する統制の中枢をなした。

・・・
算数の役割を「数理思想の滴養」(「国民学校令施行規則」)に置き,本来,科学的精神の精髄である批判的精神を除却(除去)した合理的精神の涵養(水が自然に土に浸透するように、出しゃばらずにゆっくりと国家方針に合った思想を養い育てること)が求められたのであった。
・・・
戦前の国民的な心理,意識,生活を支配し,規制していたものは,国体論と精神主義を柱とする天皇制イデオロギーであり,
それはあらゆる非科学性の根源であった。
また同時に,それは国家存立の根幹であるとみなされていたからである。
 科学は明治以降の外来,輸入のものであり.日本の伝統や国粋とはなじまぬもので,日本の欧米化を促進するもとになるという危惧の念があったと思われる。
 したがって,科学は少数の研究者に委ね,国民多数にとって必要で大切なのは,科学的知識よりも忠孝の道である,という認識であった。

・・・
 ところで,1938年に,一部軍需産業は好況を招き,労働力不足は一定の賃金上昇をもたらした。 
・・・
 やがて戦争の影響が国民の日常生活の次元にまであらゆる角度から押し寄せてきた時に,多面的な生活科学への要求がおこってくる。 
・・・
しかし,「科学」の名称が一定の効用をもつのもこの一時期を限りのものであった。 
・・・
 しかし戦争の激化は,生活理念において「科学」に代って再び「精神」が重視されることになる。
太平洋戦争下において,それは「決戦生活」という言葉で表現された。 

・・・

1940年1月「生活図画事件」
(生活綴方教育が「子どもに資本主義社会の矛盾を自覚させ、共産主義につながる」として、教員らが一斉検挙される事件が起きる。逮捕されたのは、五十六人ともいわれる。)


 大熊信行が,1943年7月から11月まで「婦人公論」に連載していた『新家政学』は,軍の干渉により執筆禁止となった。
その理由は,内容に天皇中心思想を欠くというものであった。
これは明らかに,科学に代る精神主義が再び重視されてきたことを意味している。 

・・・
  このように,戦時下の生活科学構想はそれ自体戦争協力の学でありながら,しかも権力と精神主義の攻撃の前に崩れていったのである。
 (もっと読む)

(注意)安倍政権を支配する「日本会議」が目指す戦前の国民的な心理,意識,生活を支配し,規制していたものは,国体論と精神主義を柱とする天皇制イデオロギーであり,それはあらゆる非科学性の根源であった。   

(戦後の日本の歴史)

『敗北を抱きしめて』(岩波書店)歴史家ジョン・ダワー著

 1945年4月から6月まで続いた沖縄戦では、1万人以上のアメリカ人が死んだ。11万人以上の日本軍が壊滅した。沖縄住民の約3分の1、おそらく15万人におよぶ男女と子供が殺された。

  日本の降伏により、日本軍の実態が明らかになった。日本軍の集団としてのまとまりや規律は、軍部がくりかえし宣伝した「忠」とか「和」とかいった理念の上 にではなく、実は上からの抑圧を強制していく権威主義的な仕組みの上に築かれていた。上官は、尊敬よりも恐怖によって命令を徹底させていた。そのため、敗 戦になると、それまで抑圧されていた深い復讐願望が一挙に解放されることになった。
 極端な場合には、そうした敵意から、元上官を殺害した者もいた。
  降伏後、こうした感情は、はじめて公然と表現された。ある復員軍人は、自軍の指揮官たちの暴虐によって殺された戦友たちの霊を、どう慰めたらいいのかと問 いかけていた。昔の言葉に、敵を「冥土の土産にする」というのがある。これは自分が死ぬときは敵を道連れにするという意味であったが、自分の戦友たちは、 いざ玉砕のおりには敵ではなくて上官の1人を冥土の土産に連れていくつもりであったと述べている。
 日本の降伏の前には考えられなかったこうした実態暴露は、「1億1心」なる戦争中の宣伝が、たわ言にすぎなかったことを白日の下にさらした。 

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 この日本軍の体質は、太平洋戦争中は日本の支配下にあった韓国の軍隊にも遺伝しているのではないか、と推察します。
(1)韓国軍での乱射事件捜査結果を発表(韓国軍内のいじめが原因)(2014年7月15日)
(2)2014年7月31日、韓国海軍の「要注意(関心)兵士」が、所属していた軍艦内で首をつって自殺していたことが分かった (2014年8月1日)
(このところ韓国では、6月にGOP(一般前哨)銃乱射、7月27日には陸軍兵士2人が自殺と、同様の事件が相次いでいる。)
(3)韓国軍の兵士集団暴行死で引責:韓国陸軍参謀総長が辞意(2014年8月5日)
(4)韓国で軍人による犯罪は昨年7530件 過去5年で最多(2014年8月7日)
(5)韓国軍兵士の4割がうつ病、日常的ないじめなどが原因(2014年8月18日)

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